3月6日(水)

曇天のなか、朝ひとりでスーパーへ行く。また生姜を買い忘れた。一カ月くらい忘れ続けている。雨がふるのは夕方からと夫から聞いて、午前中は公園へ行こうと思う。一週間ぶりだ。先週は行ってすぐ「かえる」とあーちゃんが言い(自分から帰ると言うのは初めてのこと)、何かおかしいと思っていたら、ぐったりしだして、りんご病の診断を受けた。そのとき、いつもすいすい登っているすべり台に登らなかったが、今日も階段の途中で降りた。ボールあそびをひと通りした後、うんていの下でどんぐり五粒を見つけ、「いっぱい!」とよろこんで拾う。境内の石垣に並べていたところ、参拝者のおばあちゃんに、「いいね、それちょうだい」と話しかけられたあーちゃんは、黙ったまま手でどんぐりを覆ってかくしていた。たんぽぽが一輪咲いているのを見つけ、思わず「もう一年経ったんだ」と声がもれる。この公園に通いだしたのは昨年の春だった。子どもが生まれてからしばらくずっと、それから冬のあいだも、外にほとんど出なかった。あーちゃんはぶちっとたんぽぽを抜きとると、花のなかに潜んでいた蟻に驚いて、すぐさま地面に放りなげた。

午後は夕飯をつくっているだけで、あっという間に過ぎる。それが今日は楽に思える。夜はスーパーで買った塩鮭を焼こうと思い塩抜きした後、母から「豚カツを揚げるから持っていきます」というメールが来たが、脳がうまく処理できず、予定通り鮭を焼く。なかなか母が到着せず、お腹が空いたと騒ぐあーちゃんとひと悶着。しかも、家のチャイムが鳴らないことが判明する。

寝るまえに図書館で借りた、アリ・スミスの『両方になる』を読む。(アリ・スミスといえば、『変愛小説集』に入っていた木に恋する話を思い出す。題名はたしか『五月』)新潮クレストブックスなのだが、書店で見かけたとき、背表紙の色が好きだと思った。うすい橙、アプリコットの色。

〈あのね、ジョージー、世の中には関係ないことなんて一つもないの、と母が言う〉

まだ百頁ちょっとしか読めていないけれど、いま読めてよかったとひしひしかんじながら読んでいる。芸術のこと、友情と恋の境い目が、あまりないこととか。でも、ここ数日、花粉で目がやられているので遅読である。そういえば、ゆきのまちの予選は通らなかった。いきなり結果だそうなんて、虫のよい話だね。

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